Monday, July 31, 2006

地球は丸い-アメリカ周り日本行き7

さて13時間ほどにもなる長距離飛行、いちいちモニターの地図を見ていたら、へこんできます。


しかしこの辺まで来るとやっと目的地が近づいてきた感じがします。クルーは2回目の食事の準備に入り、眠っていた人たちは本能なのかにおいに誘われてか、ぼちぼち起き始めます。

機内でだす2回目の食事は朝食のつもりなのか夕食のつもりなのかよくわかりませんが、私はおなかに重いメニューを選ぶ。


東京を16:20に出て国際日付変更線を超え、同日15:57にニューヨークに到着するUA800便。ひできすはついに、アルベルト・アインシュタインの光の速度を超えてしまったのか? ここまで時間の感覚がなくなると、時差ぼけだかなんだかもうどうでも良くなってしまいます。

ひできすは、かのニューヨークへやってきたようです。9・11にダブリンでひできすが大変なことになったニューヨーク。Snigelと旅して楽しい思い出のあるニューヨーク。大陸横断を夢見て日本中がかつて夢中になったニューヨーク。はるばる東京から飛んできたボーイング777は羽を休めるべくドックへ帰っていくようです。ひできすも羽を休めるべく今日の宿泊先へ向かわなければなりません。ああ、はやく横になりたい。


ニューヨークは雨。シカゴよりは全体的にフレンドリーな入国審査を終え、出来て間もない新しいモノレール「AirTrain」にてまず最寄り駅のJamaicaへ向かいましょう。

このあとひできすはあのニューヨークでとんでもないめにあうのですが、それは次回にまわさなければいけない大人の事情があったりするのです。


ここで読者の皆さんにプレゼント。アイルランドの国営航空(もうすぐ民営化)のエアリンガス、エアバスA300-300を壁紙サイズで提供。先日Snigelを空港に送りに行ったときに偶然撮った1枚です。確かダブリン発ロサンゼルス行きの離陸直後の写真でした。欲しい人は下のダウンロードをクリックし、右クリックで画像を保存してください。今私のPCのデスクトップを飾っております。

壁紙をダウンロード


Sunday, July 23, 2006

地球は丸い-アメリカ周り日本行き6

さて、くさい缶詰のことは忘れて、旅の続きをそれこそ忘れないうちに(もう結構記憶が飛んでる)書きましょう。

現在ひできすは...そうでした、"窓側のシートに体を埋めてまずはウエルカムドリンクのシャンペンをぐびび(ビールじゃないんだから)とやる。そして備え付けのBoseのヘッドフォンをつけてチャンネル9を"(もろコピペ)、というところでした。

ニューヨーク行きのUA800便は順調に高度を上げ、33000フィートで一度水平飛行になると、シートベルトのサインが消灯し飲み物のサービスが始まった。赤ワインをたのんだあと、15分ほどで始まる機内エンタテインメントのメニューに目を通す。


どれどれ本日の映画のメニューはと...

Channel1 Something New
Channel2 Eight Below
Channel3 Big Momma's House2
Channel4 Last Holiday
Channel5 Glory Road
Channel6 The Perfect Man
Channel7 The Pink Panther
Channel8 Disney Channel
Channel9 短時間物


ふむ、いまいちぱっとしませんな。この中でというなら、南極物語的動物感動ものと予想されるC2のEight Belowと、脳みそ停止状態が許されそうな爆笑が期待できるC7のThe Pink Pantherで決定!

(後述)Eight Belowはひできすが犬好きなのもあって感動しました。Pink PantherもSteve Martineの大歩危(おおぼけ)に単純に笑えました。


最終巡航高度の37000フィートへの上昇が許可され、機体は高度を上げ始めた。
シートベルト着用のサインは点灯しなかったが、クルーの放送でなるべく着用するよう促される。放送が終わると一時停止していた映画が始まり、食事のいいにおいも漂い始めた。


そう、映画の途中で機内放送が入ると見ていた映画は一時停止し、どのボタンを押しても反応しなくなるのです。まあ、当たり前っちゃあ当たり前なんですけどね。

しかしですね、映画のいいところで機内放送がだらだらと入るととっても興ざめするんですよ。そんでもって、「やっと終わった」とおもうと...


「えー皆様、ただいま機長から現在の飛行状況について...」

と、日本語の翻訳が入る。あー、もうやめてー。


ひできすはもう、息もたえだえです。いや、負けるな俺、やっと映画もこれで再開するんだから。さあ、続きを見よう。しかし、画面はPauseのまま


「ちんちゃんほーちょーゆんにゃんほいしゃおしぇーしぇーめんたんぴん...」


ちゅ、中国語ぉ???


そうでした。忘れてました。このUA800は日本が始発ではなく、香港だか北京からのワンストップフライトだったのです。太平洋線では、以遠権があるユナイテッドノースウエスト航空に乗った事がある人は経験があるかもしれません。この3カ国語での、暴力的な機内放送には切れるを通り越して萎えてしまいます。


ひできすはしかし、思うんです。このBoeing777のように12000Kmを超える航続距離を誇る飛行機たちが登場する以前の南回り便で日本から欧州へ行く乗客の事を。

東京発パリ行き南回り

途中経由地は例えば香港、ダッカ、デリー、ドバイ。

日本語の機内放送の後は、中国語、ベンガル語、ヒンディー語、アラビア語、英語、そしてフランス語。

うわっ、考えたくもない


映画を1本見終わって、まだ息の荒いひできすです。

さて、もうどの辺まで来たのかな?
モニターの地図を見ると...このへん


全然まだまだ(ため息)...


Monday, July 17, 2006

業務連絡...なぜ?

何故かはわかりませんが、このブログFireFoxでこのところバグが出ていて、背景が出ません。

Opera,Sleipner,およびIEでは正常です。

FireFoxの拡張機能でエンジンのみIEにするものも出ているので直るまでそれで我慢してください。

業務連絡でした。


Friday, July 14, 2006

小休止 - スパイスの効いた午後の我が家

本館・なべて世はこともなしの続編です

本編のあらすじとはこうでした。

われわれの友人がスウェーデンでおみやげに買ってきてくれた世界で一番臭いといわれる食べ物。

中で発酵して、今にも爆発しそうに缶が膨張している。

ところでもし飛行機の中で爆発したらどうするのだろうか。昔聴いた話ですが、飛行機の中で正露丸を飲もうとふたを開けたら、例の強烈な臭いが機内に充満し、緊急着陸の騒ぎとなったこともある(その航空会社は日系ではなかった)。


ある天気の良い平日の午後、その儀式はおごそかにとり行われる...はずでした。

しかし、その臭いたるやこの世のものとは思えない
どーしても形容することの出来ないハイパー・スティンクな臭いです。



開けますよ、いいんですね。開けちゃいますよ。


カシュッ(缶切りが入る)

ブシュシュー(吹き出る)

ぷーん(臭い)

友人: うぎゃー!
Snigel: あべしー!
ひできす: ひでぶー!
隣人: ぽっくり!(こらこら)



ショックでほとんど白目になって死相がでていたひできすの目に映ったのは30秒も経たないうちにやってきた3匹のハエ。においの強さもさることながら、その広がり方の速さとハエの反応の速さには素直に驚いた。

このハエ達にきくと、本能をくすぐる強烈な臭いに、腐った野菜で有名なダブリン中心部のメアリー・ストリートからここまで音速で駆けつけたという。

今でも吐き気がするのでひできすのページには中身の写真を載せません。見たい人はSnigelの本館をどうぞ。


そして埋葬式のあと、いまだにハエ達が名残惜しそうに飛び回る開缶式の跡地に見つけたのは



さらなる犠牲者。


その世界一くっさい缶詰ですが、どこかに統計があるそうなんです。日本の納豆なぞはそのトップ10にも入っておらず、くさやがかろうじて10位前後とか。

職場の同僚に聞くと、知っていました。そのまえにものを知らないひできすは


ところでくさやってなあに?


と聞きました。とーっても臭い、日本の魚の干物だそうで


あの、ウンチのようなにおいのするやつよ


...そういうたとえしかないんすか?ないのならしかたないんですけどね。



で、くだんの缶詰はというと

あの、人の死体のような臭いのするやつでしょ?


...あなた、かいだことあるんですか?



いやーな間が空いた後、聞いてみましたよ私は。


ところで榎本さん(仮名)、その缶詰いつ食べたんですか?


そこで彼女は

やあねえ、食べたことも見たこともないわよお。雑誌で見ただけ。

...

まぎらわしい事を言うんじゃない!



さて、ひできすの旅行記はまだまだ続きます。(7回で終わるといったのは誰だ?)


Thursday, July 06, 2006

地球は丸い-アメリカ周り日本行き5

読者の一人(友人)から

「ひできす、お前ちょっとひっぱりすぎ」

と、言われたのでいきなり結果発表します。その結果は今日の日記のどこかに隠しリンクが(ばきぃ)。

こちらこちらをクリックしていただければ一目瞭然かと。

はい。どーなることかと思いましたが、こうなりました。


前後しますが、写真は成田空港ゲート付近の喫煙室
中央にあるのが、煙草の火をつける装置。車についている、ぽちっと押して熱くなったら引っ張りぬいて口元に持っていくあれです。手荷物検査でライターやマッチを取られることに配慮してのことでしょうが、親切と言うか日本らしいというか。こんなもん他の国では見たことがありません。アイデア賞をあげたいです。


さて窓側のシートに体を埋めてまずはウエルカムドリンクのシャンペンをぐびび(ビールじゃないんだから)とやる。そして備え付けのBoseのヘッドフォンをつけてチャンネル9を。

ユナイテッド航空はこのチャンネル9でコックピットの交信を聞くことが出来るので、飛行機好きのひできすにはたまらない。1冊の本がかけるほど僕には面白い。

たとえば前回の帰省でのエピソードですが…

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ロンドンヒースローのグランドコントロールはラッシュ時で大忙し。滑走路までのタクシーウェイは大小の飛行機で渋滞している。会話は本当は全て英語です。

管制官:「はい、スピードバード(英国航空のコールサイン)314、そこを右折して前の全日空ボーイング747(目視できるよう、会社と機種名を伝える)についていってください」

英国航空314の機長:「了解。右折して全日空ボーイング747についていきます。スピードバード314(確認のため指令を繰り返して、自分のコールサインを言う)」


と、まじめで緊張した会話が続いている。

管制官:「ユナイテッド959...」

あ、僕の乗ってる飛行機だ

管制官:「そのまま、前のエアカナダの、あー」

ん?どうした?

管制官:「あー、そのナイスな青いやつについていってください」

ズルッ。どうもこの管制官、機種名をど忘れしたらしい。そしたら

機長:「了解。ナイスな青いやつですね。ユナイテッド959」

と、真面目に返事したもんだからひできす、飲んでた水を吹きこぼしてしまった。

管制官:「それでいいです。ぶわはは」

...うけてる、この人も

*********************

ともあれ、それほど混んでない今日の成田空港。気がつくともう滑走路手前。

管制官:「United800, Cleared for take off.(ユナイテッド800、離陸を許可します)」



さらば、成田。滑走路をフルスロットルで加速中のUA800. 気流が主翼にぶつかって筋が出来ている。(お客様、デジカメ等の電子機器のスイッチはお切りください...)


Sunday, July 02, 2006

地球は丸い-アメリカ周り日本行き4

皆さんは成田に着いたらどうやって東京に出ますか?

JR成田エクスプレス
JRエアポート快速
京成スカイライナー
京成特急
リムジンバス

一番安いのは京成特急で日暮里または上野まで直行です。ええかげん疲れすぎているときはリムジンバスで東京西部のとある町まで一直線、しかしこれは金がかさみます。

ひできすがよくやるのは、京成特急で京成八幡、そこから都営地下鉄新宿線の急行で東京西部のとある町まで。これの利点は座席の確保にあって、飛行機の到着時間によってはラッシュにぶつかるから結構重宝しているし、お値段もほどほど。東京を東から西に突っ切ってくれるので、例えば上野や新宿での乗り換えを考えると楽です。



今回の帰省で日本に滞在できたのはたったの6日間。私、年々時差ぼけがひどくなっているという悩みがあります。こういう滞在の短いときは日本にいる間もアイルランド時間で生活して、ダブリンに戻ったとき苦労しないようにしています。

今回は日本ではたいしたことしてません。ほとんど家族と一緒にいました。近所の温泉に行ったり、うまいものを食べに行ったりしました。桜の季節は終わっていましたが、終始うららかな春の気候で、いい気持ちでした。


6日間のすばらしくのんびりした日々を終え、ひできすは再びアメリカ経由でダブリンを目指します。

さて、私のこの社員スタンバイ航空券ですが、当日満席で乗れなかったらどうなるのでしょう?No Problemです。その便に乗れなかったら、行き先や便を変更できます。しかしこの日、ひできすはどーしてもニューヨークにいかなければなりませんでした。直行便は1便のみ。経由便だとその日のうちにつかない。機長を降ろしてでも乗らなければいけない(それはハイジャックというのでは?)。

成田発ニューヨークJFK行き、ユナイテッドUA800便

この飛行機にはエコノミークラスがすいていて、ビジネスとファーストクラスが混むという傾向があり、この長い距離をエコノミーのきつきつの席でSnigelと旅したという苦い経験もあります。いつも直前までこれに乗るつもりで、やっぱりサンフランシスコ便に変更したことが何度もあります。しかーし、今日はどんな席でも乗らずばなるまい。吉と出るか凶と出るかはゲートに行くまでおあずけ。

ところで、今日は成田空港第一ターミナル南ウイングの再オープン日。スターアライアンス・グループに属する航空会社が共通のターミナルに入るために工事をしていましたが、それが今日オープンしたのです。テレビが来てたり、舞妓さんまで駆り出されたりして盛り上がっておりましたね。それを欧米人が先を争って写真を撮っている。その光景を見てひできすは目を細める(誰なんだ、あんた)。

預けるバックのないひできすは、自動チェックインの機械に直行すると、1分で搭乗手続き終了。チェックインカウンターの長蛇の列を横目に、さっさとゲートに向かいます。機械から出てきた券にはスタンバイなので座席はかかれておらず、ゲートで搭乗券に交換されるという仕組み。

セキュリティーチェックを終えて出国審査場に入ると、うわあああ!

がらがら、すかすか!

いつも混んでて10列ほどある列のどれに並ぼうかと、目を皿のようにして列の動きと審査官のさばき方を観察していたものですが、なんということか。その、列そのものがない。審査官までちょっこーう!

ビバ! 南ウイング

さて例のごとく一般乗客全員が乗り込むまでゲート前で名前を呼ばれるのを待っていたひできすですが、その結果発表です。このさき13時間の私の運命はいかに、たこに…

(さあて、来週のサザエさんは?)


新ターミナルの自動チェックイン機。ひとつの端末で複数の航空会社を扱う優れもの。