Saturday, August 19, 2006

地球は丸い-アメリカ周り日本行き9

ニューヨークからNJ Transitにてニュージャージー州のTrentonへそこからSEPTAというローカル線でフィラデルフィアへ向かいます。

ところで、ニューヨーク郊外線の切符の検札ってどうやると思います? 

駅に改札がないので車内で検札に来るのは普通なのですが、僕が切符を出すと別の紙にパチンパチンとパンチを入れて目の前の座席の背もたれのところにはさむ。そして、僕の持っていた切符は車掌が持っていってしまうのです。


これ、結構心配になります。居眠りしているうちに誰かに持っていかれたら、切符を買った証明がありません。しかも、席を移動するときは忘れないで持っていかなければいけません。現に帰りの列車で隣の席のおばちゃんが、別の席に移るときにその紙を持っていってしまったのはいいのですが、その紙は車掌が僕を含めた二人分で一つ発行したもので、もちろんあとで車掌に

きみ、切符はどうしたのかね?

って聞かれましたよ。僕はこんなシステム好きじゃないので、めんどくさそうに

あそこのおばさんが持っていっちまったよ!

…まったく、面倒くさい。


さてNJ Transitの終点Trentonでは、同じホームに乗り継ぎ列車が待っており、客はホーム後方から前方へ移動するのみで便利。しかし、あまりフィラデルフィアに早く着きすぎると宿が空いてなくて困るひできすはTrentonで次の列車を見送ってタバコを吸いに外へ。


ニューヨークとフィラデルフィアをノンストップで走る長距離列車Amtrakが通過していきます(二階建ての部分は寝台車)。

そしてニューヨークから合計約2時間。やってきたのはペンシルバニア州・フィラデルフィア。全米第5位の都市で、かつてのアメリカ合衆国の首都だったこともあります。


街は整然としていて歩きやすいです。まずは宿に荷物を下ろしてしまいたい。え、どこに泊まったって?


この歳でユースホステルだってよ(ぷっ)。いや、これにはわけがあります。なにしろこの街ではお手ごろな値段のホテルが見つからず、安いところは郊外と言うよりは別の町。そんな不便なところなら高くても仕方なく中心地のホテルに泊まるしかないかと考えていたところ、ユースが町の中心部にあるではないですか。これはもうたこ部屋がいやだとか言っている場合ではないかと…。


身軽になったひできすが向かったのは地下鉄で数駅行ったところのKimmel Centerという建物。ここに来た理由はこれ。


PP&Mのコンサートを見に来たのです。PP&MとはPeter, Paul, and Maryのことで60年代にアメリカでヒットしたフォークグループです。ちょっと知っている人は「えっ、あの人たち生きてるの?」と思うかもしれない。 

生きていますよ。それどころじゃなく、まだ現役ですよ。いまや時代遅れかもしれませんが、その昔若き日のひできすが覚えたてのギターでPP&Mの曲を毎日のように弾いていたという懐かしのグループなので、特別の思い入れがあります。

興味のある人はそうですね、このへんを視聴してみるといいかも。

ネットで買ったチケットを、ピックアップし、場所も確認したので夕飯を食べにいったん戻ることに。カメラチェックとかあったらいやなので荷物は全部宿のロッカーにおいてきました。



気の早いひできすは開園1時間前に会場へ。建物の中は吹き抜けになっており、さらにもう一つ建物が入っている感じで、全体の色合いも落ち着いています。


ホールの前では3人組の見知らぬグループがミニコンサートをやっています。会場内のバーで普通ならビールを飲みたいひできすですが、途中でトイレに行きたくないのでここは赤ワイン。あれ、反対側のコーナーに人だかりが出来ている。なんだろ。

ワインを手にその人だかりにもぐりこんでみると、PP&Mグッズを売っているカウンターでした。ああ、見なければよかった。

あ、あのTシャツかっこいい

ワインでほろ酔いのひできすはもう、売っている全てのグッズを買う勢いです。


人ごみから抜け出したひできすの手には、さっきの赤ワインとPP&MのブルーのTシャツが。それにしても、今日のコンサート、さすがに客層が落ち着いている。中年以上の夫婦と家族連れが圧倒的に多い。ひできす、ちょっと浮いているかな? ま、気にしない。

Ladies and Gentlemen. We are now about to open. Please proceed to the designated door shown on your ticket. Thank you.

わはっ!いよいよっすねー。


Sunday, August 06, 2006

地球は丸い-アメリカ周り日本行き8

ニューヨークJFK空港から今晩の宿までは地下鉄一回乗換えでいけるQueens地区Flushingという場所を選んだのはいいのですが、地下鉄のホームに行ってみるとどうもようすがおかしい。

"本日は大雨のためニューヨーク市各地で地下鉄が冠水しております。つきましては、地下鉄Eは今のところ運行しておりませんので地下鉄Jをご利用ください。"

うげっ。時差ぼけでふらふらのひできすにはかなりきつい一言。とりあえず路線図を見てみる。



目的地のFlushingに行くためにはJに乗ってBroadway Junction、そこからLでMetropolitan Avenue、そんでもってGでCourt House Squareへ、最後にでFlushingとむちゃくちゃ遠回りしないといけないでわないか?


問題は最後の地下鉄7号線。駅は人がホームからあふれて改札口まで達しておりちっとも動かない。苦肉の策で一つ前のHunters Point Avenueへもどるも、5分おきにやってくる電車は全て満員。大きなバックパックを背負っているひできすが乗れる隙間がありません。日本の満員電車ならすし詰めになっても文句は出ませんが、西洋のそれは体が触れない程度という暗黙の了解があります。

結局なんとか乗れそうな電車が来たのは7本目くらい待った後でした。

予定では20分くらいで着くはずのところを2時間かけて着いたFlushing。そこから宿までは歩いて10分くらいなのですがこれが大雨でかさがないときたもんだ。


雨がやむまで20分ほど雨宿りして、やっとつきました。Flushing YMCA。

ニューヨークの宿で安く泊まりたいけどユースはちょっとという人にお勧めなのはYMCAです。女性も男性も泊まれます。基本的に全室個室でお値段も控えめ。設備も整っていて居心地もまあまあです。

受付にいたのはコスタリカ出身の陽気なお姉さん。しばらく無駄話をした後ええかげん眠いので部屋へ向かいました。テレビのニュースを見ながらあっという間に眠りに着いたようです。

長い一日でした。後で気がついたことですが、JFK空港最寄のJamaica駅からは別の近距離郊外線のLong Island Rail Road (LIRR)がここFlushingに走っていたんです。知っていればこんな大回りをせずにすんだなんて、なんかひできすの未来を占っているようでショックでした。


翌日は曇りでしたが、雨は降っていない。さあ気を取り直して、でかけますか。朝食を近くのカフェで取った後、昨日乗ればよかったLIRRでまずニューヨークの中央駅ともいえるPenn Starionへ向かいます。

ところで、ニューヨーク市内北西部のQueensという地域はとても落ち着いていて好きです。ただ、ここFlushingの韓国人の多さにはちょっと驚きました。


街の様子もこんな感じですから。


LIRRの内部はさすが郊外線らしくきれいで、返す返すも昨日乗らなかったのが悔やまれます。

さて、マンハッタン中心部にあるPenn(Pennsilvania) Stationにやってきました。


ひできすの乗る列車は12:13発のTrenton行き。NJ Trainという、ニュージャージー方面の中距離列車です。本日の最終目的地はPhiladelphiaです。